日々のできごとVol.22
松浦市役所本庁舎の耐震補強工事について
4月14日の長崎新聞で松浦市役所本庁舎が「県内で唯一耐震化の道筋が付いていない」と報道されましたが、決して本市が本庁舎の地震対策を怠っているわけではありません。
本市の本庁舎は建設から今年で45年目となり、平成23年に実施した耐震診断により耐震判断指数が国の基準を下回っていることを把握しています。本市では公共施設の耐震化について、小中学校校舎の耐震化を最優先に実施した後、建設時期が本庁舎よりも古く老朽化が進んでいた支所公民館や消防出張所の建て替え等を優先してきたことから、結果的に本庁舎の耐震化が後回しとなっていました。
同記事にも記載されている通り、今年度から4年間にわたり「安全安心のまちづくり」の一環として、トイレ洋式化、多目的トイレ全面改修、空調設備改修等の大規模改修工事と併せて、SRF工法による庁舎の耐震補強に取り組むこととしています。記事には「基準を満たさない方法の補強を税金を投入して実施することに疑問が残る」との専門家のコメントが掲載されていますが、安全を確保する方法は国の基準に基づく耐震改修以外にも存在します。建物の形状は千差万別でもあり、画一的な工法が最善策であるとは限らないと考えます。
本市が採用するSRF工法は、ポリエステル繊維製のベルトやシート(高延性材)を柱や壁に貼り付け・巻き付けることで地震発生時に建物が倒壊しないよう補強する方法で、震度7級の揺れに耐えうるという実績が数多くあります。SRF工法の研究に携わられた「防災科学技術研究所・東京大学地震研究所・構造品品質保証研究所」の共同研究による震度7クラスの地震動を複数回かける試験・実験において、倒壊を防止できることはもとより、被害が軽減されることが実証されています。これを始めとする多くの試験・実験を経てその有効性が確認され、2003年から多数の建物、インフラ施設の補強に用いられ、この中には総務省第2庁舎、東京大学校舎などの公共施設、東海道新幹線高架橋脚も含まれています。
2011年に発災した東日本大震災においても、震度6弱以上の地域にあったSRF工法で耐震補強されていた60件の施設は、全て倒壊せず被害もほとんどなく使用継続されたという実績もあります。
国の耐震基準を満たす工事と比べ事業費を6割削減できるとともに、業務を行いながら施工が可能なため多額の費用を投じて仮設庁舎を建設する必要も無いことから、将来的な庁舎の建替えに向けて可能な限り費用を抑えることができるSRF工法が本市にとって最適であると判断したものです。
本年度より開始する市本庁舎の耐震補強工事に対し、市民皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

















更新日:2026年04月22日