宛陵寺天井絵(えんりょうじてんじょうえ)

市指定有形文化財・絵画 平成21年9月30日指定

宛陵寺天井絵の画像

 宛陵寺は松浦党の始祖源久公の菩提寺として創建されており、歴代今福松浦家の菩提寺である。
 宛陵寺の開山は、応永13年(1406)丹後守源延公が佐賀玉林寺より大圭和尚を招いて開山したと過去帳にあるが、明徳元年(1390)の宛陵寺古文書では十一代源延公が宛陵寺の大圭和尚に領地の寄進をしているため、これ以前に開山していたことがわかる史料である。
 宛陵寺は、昭和29年地滑り地帯である今福町坂野免から現在地に移転している。その際、建立するまで天井絵は一時雨ざらしにされており、部分的に剥離している箇所が見受けられる。
 宛陵寺本堂の天井には動物・植物・架空の動物の絵が極彩色豊に描かれている。全部で89枚ある。十二支の干支の動物12枚と、鶴・亀・孔雀・唐獅子・麒麟の5枚の計17枚と、その大きさの1/4の区画に梅・紫陽花・百合・蓮など18区画72枚が描かれている。天井絵中央の龍の絵のところには嘉永3年(1850)片山舟水(寛堂)の落款がある。
 天井絵は動物学・植物学・美術史上における貴重な絵画資料である。

リンク

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 文化財課

〒859-4598
松浦市志佐町里免365番地

電話:0956-72-1111
ファックス:0956-72-1115

教育委員会 文化財課へお問い合わせ

更新日:2019年04月01日