満福寺の木造阿弥陀如来坐像(まんぷくじのもくぞうあみだにょらいざぞう)
市指定有形文化財・彫刻 平成21年9月30日指定
阿弥陀如来が定印を結んで瞑想する様子をあらわす。
頬がつよく張り、頭と体の比例がととのって充実した肉体は、円満具足と呼ばれた平安時代後期(11~12世紀)の典型的な仏の姿である。左肩から胸にかけてみられるように、衣のひだは薄く柔らかく彫りあらわされていて、穏やかで上品なこの時代の貴族趣味を反映している。
大変にすぐれた出来映えであり、京都など畿内で製作されたと想像される。県内でも数少ない平安仏であり、畿内の優れた文化が松浦地方につたえられた具体的な様相をみせる貴重な仏像である。
更新日:2019年04月01日