淀姫神社の流鏑馬(よどひめじんじゃのやぶさめ)

市指定無形民俗文化財 平成21年9月30日指定

淀姫神社の流鏑馬の画像

 淀姫神社は、景行天皇・淀姫命・豊玉姫命を祭神としている。創建は欽明天皇24年と伝えられている。かつて、この淀姫神社と佐賀県大和町川上にある淀姫神社とは社格について争ったと伝えられている。明治7年に郷社となり、往時から流鏑馬・蘇鉄団子の献納の神事が今に伝えられている。
 淀姫神社の秋の例祭は10月の26日と27日である。この例祭は志佐宮日としても知られている。
 流鏑馬は、例大祭の10月26日に神社前の馬場で行われている。地上に立てられた3箇所の的木(ねむの木)に向かって、烏帽子・狩衣装束姿に身を固めた射手が疾走する馬の上から順に弓で鏑矢を放ち射る行事である。流鏑馬神事は、安倍宗任が御厨郡司として当地に来た頃から始まったとする説と、豊臣秀吉が朝鮮遠征の時、領主松浦源六純高と淀姫神社に必勝を祈願した時から始まった説とありいずれも確証はないが、現在まで続いている神事である。馬の巻き起こす風にあたると無病息災といわれ多くの老若男女が集まって、放たれた矢を拾うと「良い嫁がもらえる」といわれ競って矢を拾っている。また、的木は五穀豊穣のお守りになると参観関係者がわけて持ち帰り自宅の神棚で祀り繁栄を祈っている。
 流鏑馬は、当地のほかに鎌倉の鶴岡八幡宮など多くの神社で神事として行われており、近隣では武雄市の武雄神社でも秋の例祭で流鏑馬神事が行われている。長崎県内では淀姫神社でのみ行われており、大変貴重な伝統行事である。

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 文化財課

〒859-4598
松浦市志佐町里免365番地

電話:0956-72-1111
ファックス:0956-72-1115

教育委員会 文化財課へお問い合わせ

更新日:2019年04月01日