令和2年度の宮中献穀事業は松浦市で実施されました。
宮中献穀事業は、明治25年から始まり、以降毎年、全国各都道府県の農家代表が新穀を宮中に献上することが伝統として行われており、長崎県からも毎年県内の農家から選ばれた献穀者から新穀が献上されています。
この事業は、地域農業振興策の一貫として、米生産地としてのPRや稲作文化の継承などにも寄与するとともに、小学生等による稲作体験や地元住民の交流が促進され、地域の活性化にも繋がるものです。
令和2年度は、献穀者に農事組合法人清流の里木場(太田黒正司代表)に所属する松本元行さん(今福町木場免)が選出されました。
松浦市で宮中献穀事業が行われるのは昭和61年に調川町で実施されて以来34年ぶりとなります。
今年4月に設立された宮中献穀松浦市奉賛会により事業が実施されます。
5月2日 「斎田清祓」と「播種祭」が行われました。
式典会場から斎田へ移動

5月2日に今福町木場免の斎田で最初の神事である「斎田清祓」と「播種祭」が執り行われました。
今回は、新型コロナウイルスの影響から、規模を縮小して行われ、奉賛会役員、献穀者が参列しました。
斎田清祓 耕作者の鋤引き

播種の儀 奉賛会会長と献穀者が斎種を苗代に播きました

玉串奉奠

5月30日 天候に恵まれた中「お田植祭」が行われました。
5月30日にお田植祭が行われました。
神職による「早苗の舞」や、巫女による「豊栄舞」など神楽が奉納され、神事が行われたあと、宮中献穀松浦市奉賛会会長の友田市長と紺がすりの着物に赤だすき、すげがさをかぶった早乙女と白装束の早男にふんした地元今福町の小中高生10名が田植づなに沿って丁寧に早苗を植えていきました。
「早苗の舞」

「豊栄舞(とよさかまい)」

田ならしの儀

お田植の儀



8月1日 梅雨明けの青空のもと「青田祭」が行われました。
8月1日青田祭が行われました。
祝詞奏上・玉串奉奠などの式典終了後、斎田へ移動し「田草取りの儀」「虫追いの儀」を行い水不足・風水害・害虫からの防除が祈願されました。
斎田へ移動

斎田のお清め

田草取りの儀

虫追いの儀
9月26日 時折雨が降る中「抜穂祭」が行われました。
9月26日 抜穂祭(ぬいぼさい)が行われました。
斎田周辺には彼岸花が咲き乱れ、収穫の秋になりました。
「稲穂の舞」

「豊栄舞」

玉串奉奠

式典終了後
5月30日の「お田植祭」の式典後、未来の早乙女・早男である地元のお子様6人が「お家で献穀米」と題したバケツで植え、自宅で一生懸命育てた稲の刈取りが行われました。
斎田へ移動

宮中献穀松浦市奉賛会会長の友田市長と、紺がすりの着物に赤だすき、すげ笠姿の刈乙女・白装束の刈男にふんした地元今福町の小中高生10人が収穫を行いました。
「抜穂の儀」


斎田にご拝礼


無事、収穫が終了しました。
10月16日 献穀米の選別が行われました。
10月16日、今福町木場公民館において、献穀者の松本元行さんなど「宮中献穀松浦市事業推進委員会」の会員が集まり宮中へ献上する新穀の選別を行いました。
10月22日 献穀米清祓が行われました。
10月22日、今福町今福神社において、会長や献穀者などが参列し、新穀の清祓いが執り行われました。
新穀は、宮内庁へ届けられ、11月23日に宮中で執り行われる新嘗祭に新穀が献上されます。
11月16日 長崎県知事、17日 長崎県神社庁に「宮中献穀記念米」が贈呈されました。

3月22日 記念碑除幕式が開催されました。
3月22日斎田入口において、記念碑の除幕式が執り行われました。
3月25日に宮中献穀松浦市奉賛会の解散総会が開催され、本事業は無事に終了いたしました。
ご支援、ご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。
更新日:2021年10月15日